最近まで得た共生についてまとめ

共生と細胞の観点から考えると

真性細菌との共生(一次共生)

ミトコンドリア及び葉緑体の細胞膜が二重であることが捕食未消化な共生の証拠と考えられている)

古細菌と好気性細菌の共生→真核細胞とミトコンドリア*1
・真核細胞とシアノバクテリア*2の共生→緑藻と葉緑体

真核細胞同士の共生(二次共生)

葉緑体の細胞膜が三重であること、細胞膜の間に核様体等が複数回の共生の証拠と考えられている)

・真核生物と紅藻(緑藻から進化)*3との共生→褐藻(黄色生物)*4葉緑体

以上の点から、緑藻と褐藻は別の界に属するという考え方があるらしい。


精子の形状

実際に、他にも決定的に異なる部分がある。それは精子の形状。
運動性というか機能性を持った単細胞生物という原初の姿をとる精子は大別すると以下のようになる。

二本の均等の長さの鞭毛を持つ


二本で平泳ぎするイメージ(絵が汚い)
緑藻、紅藻や植物がこれに属する。

二本で一本が長い鞭毛を持つ


長い一本を進行方向に持っていき横泳ぎするイメージ(絵心が…)
褐藻などの黄色生物がこれに属する

一本の鞭毛を持ち後ろで駆動


後ろでスクリューを回すイメージ(絵(ry
哺乳類及び菌類等がこれにあたる。

ここから考えると「菌と人間」は、「ワカメと米」よりも近縁である可能性がある。
細胞壁はそれぞれ後に取得した形質であると考えられる。)


脱線

ここから脱線すると、子嚢菌門*5に属する地衣類*6の共生には目をみはるものがある。単細胞の緑藻を菌糸でからめとって共生している点が実に興味深い。
しかも、搦め捕られた緑草は単体で光合成して生成するときよりも余計に栄養を作るところとか…。これが菌糸の中に入るようになると新たな葉緑体を持つ菌類として別の門を作るのだろう。

褐藻により水中のニッチに追いやられた緑草は、よりニッチな世界である地上に進出したのち、地上の更なるニッチへ適応するために、体内にセルロースを生成しより高い世界で光を独占し(木化)、体内にガラスを作ることで高さと成長速度の両立を果たし乾燥に適応し(草化)、そして地球を緑化してきた。

もしかしたら、緑藻と完全に一体化した後の地衣類はさらなるニッチを開拓するのかもしれないなぁ。
まあ、実際に地衣類が存在する場所は岩の上だったりするしな…
または、地衣類が植物を駆逐するってのもおもしろいかもしれない…